【0125】審判所の典型的な法令解釈(調査手続・理由不備・質問検査権) 1.税務調査に起因する主張 担当審判官は、審査請求書を拝読し審査請求人に対して求釈明をすることによって主張の整理を行っていき、課税処分が取り消されるか否かの分かれ目である「争点」を設定することになりますが、争点が複数ある…続きを読む
【0124】民間出身国税審判官の或る日の日記(その18) 1.平成27年〇月〇日 昨日の支所メンバーの懇親会の謝辞を行い、幹事の審査官から昨日のお釣りを貰う。 帰宅すると、近畿税理士会から「本年度税理士会費の免除申請をしているが、来年度も申請する場合は添付の申請書で申請するよう…続きを読む
【0123】税務職員の職務上・職務外の犯罪例 1.職務上の犯罪の類型 多少データは古くなりますが、平成30年度の国家公務員全体の懲戒処分は300人発生し、うち国税庁関係は47人が発生していますが、平成26年度からの5年間を遡っても概ねその水準にあります。 犯罪の類型…続きを読む
【0122】民間出身国税審判官の或る日の日記(その17) 1.平成27年〇月〇日 始業前は、総括審判官が大規模税務署の総務課長だった当時の話になり、同姓同名の納税者の口座から2年にわたり振替納税していたことが判明したり、誤って発行した納税証明書を回収するために大阪から高松までタ…続きを読む
【0121】「争点の確認表」は目を皿のようにして確認すべき 1.争点の確認表 国税不服審判所は、以下を目的として、審査請求人及び原処分庁に対して「争点の確認表」を交付する運用を行っています。 ・担当審判官が争点を正確に把握しているか否かの確認を得ること。 ・審査請求人及び原処分庁…続きを読む
【0120】民間出身国税審判官の或る日の日記(その16) 1.平成27年2月〇日 自分が新たに担当することになるB事件につき本部から裁決検討事績表が発出されていたことを総括審判官と喋っていたが、国税不服審判所としては非公開(情報公開請求により公開)だった過去の裁決が独り歩きする…続きを読む
【0119】審判所パンフレットの「争点主義的運営」ってどういうこと? 1.国会の附帯決議の要請 国税不服審判所のパンフレットである「審判所ってどんなところ? 国税不服審判所の扱う審査請求のあらまし」(令和2年8月)には、以下の記載があります。 「国税不服審判所は、審査請求人と処分を行った税…続きを読む
【0118】民間出身国税審判官の或る日の日記(その15) 1.平成27年〇月18日 (補足) ある審査請求事件の裁決に先立っての合議体(担当審判官・参加審判官2名)による議決の最終段階において、主文としては「棄却(納税者負け)」で一致しているものの、議決書の「理由」の書きぶりに…続きを読む
【0117】審判所が長官通達を覆したのは50年間で【 】件 1.国税通則法99条の規定 国税不服審判所長は、裁決に当たって、国税庁長官が発した通達による法令の解釈に拘束されないで、独自の解釈により裁決をすることができますし、他の国税に係る処分を行う際における法令の解釈の重要な先例…続きを読む
【0116】民間出身国税審判官の或る日の日記(その14) 1.平成27年〇月〇日 始業前に先週金曜日の納税者の一件の話をしていた。 (補足) 過去に、いささか興奮した納税者の方が電話をしてみえて、来所いただき話を開くことになりましたが、どうやら不服申立てではなく徴収官による滞納…続きを読む