【0381】民間出身国税審判官の或る日の日記(その138)

1.平成28年〇月〇日

昨日本所を出るときに総括審判官に挨拶すると、予想通り「もう行くの?」みたいな顔をされた。
満員電車で東京駅に放り出されて、時間があるので皇居の濠の淵を30分ほど歩いて九段第2庁舎に9時過ぎに到着。
早速管理課に挨拶に行き手土産を渡す。
帰ってきたら関信の税理士出身審判官がいて少し喋るが、税理士出身審判官は任期延長は考えていないそうで、自分で仕事をしたい(どこかに属したとしてもフルタイムはいや)らしい。
「法的なこととか税理士ではわからないことが多くないですか?」と聞くが「わからなかったら聞けば良いのでは?」とあっさり言われる。
その後支所の庶務担当審査官が到着して、一緒に出向中の部長審判官に挨拶に行く。
主に最近の大阪支部の事件の状況や4月の人事関係の話などを10分ほどする。
研修は大阪支部でいう審理部研修担当審査官のような進行役は特になく、次席審判官挨拶(用意した原稿をただ読むだけ)のあと、法規審査担当審判官の講義を聞く。
現在本部で検討されていて本部所長肝いりの新しい裁決書様式の話が中心になるが、講話は「現在の裁決書は事実が時系列になっていない。」「処分の適法性に関しての記述について見出しがない。」「最後に『その他』はおかしく『結論』にすべき。ただし、職権探知主義・総額主義による争点以外の検討結果について書く欄がなくなることについては、処分の適法性に関する記述に織り込めばよい。」という趣旨の話たった。

2.大阪から異動した税理士出身審判官

お昼は横浜支所の税理士出身審判官と2人で行くが、大阪では苦労していたが横浜は平和なようだ。
一応1年延長希望を出しているようだが、東京は希望が多く難しいという感触のようだ。
異動時係属事案のその後の顛末や他の任期付職員の今後の展開の話などをする。
午後はまず次席審判官の審判所改革と広報施策についての講話がある。
その後、任期付のとりまとめ役である弁護士出身審判官の証拠の評価と通則法改正時の証拠入手に関する講義があったが、自己紹介で、審判官の前は同じ建物の東京法務局で訟務関係の任期付職員だったそうだ。
前者は、書証の有効性などの話、後者は「職権収集した際に『閲覧されるかも』とどの程度まで言うか?」「閲覧可能性をにらんで証拠の返還促進の検討などこれまでに考える必要のなかった検討事項がある。(先週の大阪支部の研修に類似)」といった話があった。
16時40分頃終了し、アンケートを出して帰路につく。

3.平成28年〇月〇日

出勤して、開口一番主任審判官に「どうでしたか?」と言われるが、一言で言えずスルーしてしまう。
弁護士出身審判官、A審査官も含めての会話で「横浜の税理士出身審判官は、『大阪は刺激が多くて。でも今は平和です。』と言っていた。」と言うと、みんな「それどういう意味?」と笑っていた。
弁護士出身審判官から「前泊は税理士出身審判官などと会っていたんですか?」と言われ、話を合わせるとともに、税理士出身審判官に「話を合わせておいて。」とメールでお願いしたら了解の旨の返信がある。
部長審判官復命時に、研修資料が到着したらまた見せてほしいといわれるが、そのままで見せると字が読めないので、あらかじめ送付の研修資料にコメントを付け加えて渡すことにする。
弁護士出身審判官から、B事件の争点の確認表についての確認依頼が来ていたが、審査請求人名から誤りがある。
みっちり見たわけではないが、確認を含めて4点ばかり指摘して弁護士出身審判官に返す。
副審判官から、E事件の国税不服申立制度改正の調査審理の試行についての関係者に対する意見聴取のとりまとめについてコメントがあればとのメールが来るが、よく2頁弱も内容を膨らませたものだ。
東京支部管理担当審判官からメールがあり、「基幹支部研修は週初めか週末に」とのコメントは留意事項として残しておくと書いてあった。

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