【0365】民間出身国税審判官の或る日の日記(その122)

1.平成28年1月○日

今日が初出勤だが、部長審判官と任期付審判官以外は昨日から出勤している。
いきなり部幹部会ということもあり、いつもより2本早い電車で出勤し8:15に到着し、五月雨的に新年のあいさつをする。
今年の出勤簿はなぜか薄いピンクだ。
主任審判官から、「抱負を考えておいてください。」と弁護士出身審判官と自分にメールが来ていた。
回付予定表が年末で更新されていたが。特に新件はないようであり、支所のI事件が議決済になっていた。
28歳の〇税務署職員が女子高生の後をつけていたということで逮捕されたという報道がされていたが、年初から署は対応が大変だろう。
「(女性の)会計長から明日のボーリング大会のメールが2部門は主任審判官しか届いていないが?」と庶務担当副審判官がやってきたが、副審判官が抜けていたようだ。
副審判官は、「別の場所で(プライベートで)会計長が教えてくれたから?」と言ったが、A審査官はウケていない。
管理課にある部長審判官以上の在籍ランプの付き具合を見て、8:55頃から3役で挨拶回りに行こうと総括審判官が主任審判官に言いに来た。
挨拶後、部長審判官が部内に年始挨拶をした。

2.部長訓示

部幹部会の部長審判官訓示は、「国税不服申立の改正法の施行年だが、審査事務そのものが抜本的に変わるのではなく足元を見直す機会になる。」というものだった。
抱負については、
「総括審判官:新しい事務も入るためPDCAサイクルを意識する。プライベートは12年振りにゴジラ(特撮)が帰ってくるのでそれを追いかける。」
「庶務担当副審判官:昨年は前事務年度からの事件で苦労した。」
「1部門の弁護士出身審判官:任期の折り返し。プライベートは子供の中学受験の塾通いが始まる。」
「1部門の副審判官:一歩一歩着実に。プライベートは気分転換できるように。」
「副審判官:総務課長ではなく税法の仕事ができるのがよい。初心者マークをできるだけ早く外したい。プライベートは受験生2人を抱える。妻が総務課長で忙しいのでサポートしたい。」
「自分:任期の折り返しで、インプット<アウトプットを心がけたい。プライベートでは週1回妻が働くので子供といろいろ出かけたい。」
「弁護士出身審判官:あと半年、有終の美で終える。プライベートは(風邪をひいていて)まずは体調管理から。」
「主任審判官:今年の1文字は『遂』とし、改正法対応を含め適切に事務管理したい。」
という話があった。

日程表を見ると、貨幣打ち初め式に1部の部長審判官が出席し、随行で1部1部門の弁護士出身審判官が行くようになっていたが、トイレで話を聞いたら、1部の部長審判官が立候補を募ったところ1部1部門の弁護士出身審判官だけが手を挙げたそうだ・・・自分も行ってみたいな。
裁判官出身審判官が28日まで出勤していたようだが・・・あの裁判官出身審判官が?忙しいのかな?

3.決裁のボトルネック

部幹部会で、E事件について審理部の〇日ルールの事情で議決を遅らせてほしい旨の要請があったことに、部長審判官が「同席主張説明までしているのにそこで店晒しをするのはどうか?」と疑問を呈したことについて、弁護士出身審判官が審理部庶務担当副審判官から非公式に話を聞いたところによると、「隙問でも入れられる事件はなく、各事件1~2月後ろ倒しになる(E事件も裁決は6月になる)。これについては正式に総括審判官に協力依頼が入り部長審判官の耳にも入る。」とのことだった。
A事件はE事件と3日しか違わないので、推して知るべしである。
大阪は、前任の裁判官出身審判官であるAさんの時に全件裁判官出身審判官を経由して決裁という流れになったようだが、大きな支部でも裁判官出身審判官1人を経由しないといけないという決裁ラインの細さがボトルネックになっており、「全体として1年以内処理割合95%以上・審理部手持ち〇日」を達成しようとすると、本来はさっさと終わる事件も上記目標に付き合わされることになる。
やる気が萎えるが、4か月議決書は部長審判官に入れないといけないので、合議体・B審査官とその内容調整はしないといけない。
部幹部会の間に1部2部門の弁護士出身審判官が来たようだが、年賀状のお礼だろう。
会計長に出張のホテルと新幹線の予約のプランをアウトプットしたものを渡すが、カード会社の請求明細と通帳の引き落とし明細(マスキング要)を都度欲しいと言われる。
議決書案についてのB審査官からのコメントを確認して2人で打ち合わせしたが、大きい論点としては「・・・した方が良いのでは?」「・・・ので不要では?」「・・・は認定事実に入れない。」「争点2の規範は・・・で十分(『・・・』までは不要)」「・・・は審理対象外なので『・・・』はさらっと・・・。」というもので、ほかは「証拠上ここまで言えない。」などの指摘があった。
審理部庶務担当副審判官から、E事件の争点について、多少長くなるが、争点を「・・・に当たるか否か」から「・・・といえるか否か」にしたら?という意見が来たようであるが、同席主張説明で請求人も納得しているし、そもそも長いのでこのままにしたい、と言っていた。

4.世知辛くなった

総括審判官が、1部門で、「昔の仕事始めは午前中に挨拶をして弁当が出て食べたら初詣に行って酒盛りしていた」と言っていたが、今のように世知辛くなかったのだろう。
部幹部会でB事件につき、審理部資産担当副審判官が他の事件で手いっぱいで本部照会資料の作成ができるかという部長審判官の懸念があったことから、弁護士出身審判官が審理部資産担当副審判官に聞いてみたところ、既に裁判官出身審判官了(審理部長未了)のバージョンがあるようなので、それを送ってもらったようだ。
それによると、・・・において、「・・・に扱うことはできない。」と説明されており、「このような考え方は・・・と考えられる。」とある。
平成28年の個人的な年休管理表を更新する。
体操直後、総括審判官が「身上申告書の変更について、1月下旬に指定官職の身上申告書の提出をするので、その時で良い。」と言いに来たが、そんなところに影響するの?
確かに、抱負で言ったけど・・・「正確な身上把握」が徹底されているな。
管理係審査官と総括審判官が話しているが、どうやら新件である・・・所得のようだ。
でも「処分がないのは明らかなので・・・。」と言っているので却下ではないか?
審理部庶務担当副審判官が再度E事件で弁護士出身審判官と協議しているが、「次の未済事件説明会の関門を通って、議決書案を本部に送る。過去の相談は正式なものではないので。」と言っているが、少なくとも停滞になりそうな雲行きである。
弁護士出身審判官が、「・・・って亡くなったの?」と聞かれたがポータルサイトの訃報連絡が載っており〇歳(咋年〇月〇日逝去)ということだった。
J事件のその後がどうなっているのかわからないが、請求人本人からすれば痛手だろう。
K事件の最終合議を副審判官が審理部に相談に行ったが、同じように跳ね返され、1か月ほど遅くに最終合議を・・・と審理部徴収担当副審判官に言われたそうだ。

税務判断なら当事務所へ
お気軽にお問い合わせください

2026年4月
« 3月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930