【0077】「却下」「取下げ」でも納税者の勝ち? 1.審査請求の処理状況 令和元年度(会計年度)における国税不服審判所長に対する審査請求の処理状況は以下のとおりです。 ❶全部認容 90件 ❷一部認容 285件 ❸棄却 1,989件 ❹却下 134件 ❺取下げ 348件 …続きを読む
【0076】担当審判官は面談時にこんな配慮をしている 1.元審判所長講話 第18代(平成21年~23年)の大阪国税不服審判所長でいらした本多俊雄さんが、去る令和2年3月17日に大阪高裁部総括判事を最後に依願退官されました。 大阪国税不服審判所長退任後は、大阪地裁部総括判事、…続きを読む
【0075】負けさせる側にどこまで説示するか 1.各地域審判所による裁決書の個性 裁決書は、その全てが「国税不服審判所長(本部所長)」名で出され、それは、行政判断の全国統一性の要請に基づくものですが、実際には、各地域審判所の首席審判官の出身・経験に基づく個性が顕れま…続きを読む
【0074】現場の努力を無にする審理は要らない 1.審理専門官 今回は国税不服審判所という権利救済部署ではなく、権力行政である国税局・税務署の話になりますが、国税局・税務署には「審理専門官」という官職があります。 ポストの位置としては、税務職俸給表6級(税務署の統括官…続きを読む
【0073】納税者版「調査経過記録書」作成のススメ 1.調査経過記録書 調査官は、税務調査の一連のプロセスを「調査経過記録書」に記録しています。 「復命事項」として、要旨以下の内容が、時系列で、かつ、原則として箇条書きスタイルで記載されています。 そして、その横には「指示…続きを読む
【0072】不服申立てにおける税理士代理人の特徴 1.不服申立ての代理人 訴訟代理人は弁護士でなければならず、税理士は出廷陳述権のある補佐人の地位に止まりますが、国税に係る不服申立ての代理人になることは「税務代理」の範疇ですので当然ながら可能です。 ただし、税理士しか不…続きを読む
【0071】税務大学校寮の掟 1.税務大学校和光校舎 国税不服審判所に赴任すると、例年7月下旬から8月上旬にかけて「審判実務研修」という宿泊研修に参加することになります。 民間出身の国税審判官はもちろん、国税プロパー出身者にとっても、「裁く」という職…続きを読む
【0070】税務相談室の裏の機能 1.税務相談官のイメージ 東京・大阪・名古屋・関東信越の各国税局には総務部に税務相談室があります。 例えば、税務研究会の東京局の職員録を見ていただくと機構がわかりやすいですが、班編成になっており、約30もの各班は主任相談…続きを読む
【0069】国税不服審判所の組織(審判部編) 1.審判部と法規審査担当 国税不服審判所には12の支部があり、それを「〇〇国税不服審判所(沖縄だけは国税不服審判所沖縄事務所)」と呼称しています。 これら12の各地域審判所は規模の大小の差が大きいことから、その全てにおい…続きを読む
【0068】国税不服審判所の組織(支部編) 1.各支部の規模 各地域国税不服審判所は、国税不服審判所の組織内の名称としては「国税不服審判所支部」といい、国税局・(沖縄)国税事務所管轄と同様に全国に12か所設置されています。 また、東京国税不服審判所には横浜支所、関…続きを読む