【0190】本部幹部事務視察は大きな負担

1.本部の幹部による事務視察

国税不服審判所は、東京霞が関の財務省本庁舎4階に本部があり、全国12の国税局・国税事務所管轄に併せて、12の支部(各地域審判所)がありますが、定期的に本部の幹部が事務視察に訪れます
年度をとおして、各支部(支所)を一巡はするような日程を組むものと思われますが、受け入れる側(特に管理課)としては、事前の日程調整・当日の運営を含め、それなりに大変なエネルギーを必要とします

2.1日目の日程

例えば、国税不服審判所本部所長(裁判官)が大阪国税不服審判所を事務視察したと仮定した場合は、それぞれの者の経歴に照らして以下の日程がシミュレーションされます。

<想定されるスケジュール>
視察は本部所長1人ではなく、管理室長補佐が随行しています。
・正午頃に新幹線(本部所長はグリーン車)で新神戸駅に到着。
・管理課長が運転手付官用車で新神戸駅に向かい、大阪審判所神戸支所近くの昼食会場に移動。
・昼食会場には神戸支所長と総括審判官が待ち構え5名で会食。
・会食後、神戸支所に移動し、神戸支所長室で支所の概況説明を受ける。
・神戸支所から神戸地裁に官用車で移動。
・本部所長の神戸地裁到着に間に合うように、大阪審判所長(裁判官)が神戸地裁に電車で移動。
・神戸地裁で待ち合わせて、神戸地裁所長(元大阪審判所長)に挨拶
・揃って神戸家裁に移動し、神戸家裁所長(元大阪審判所長)に挨拶
・本部所長と大阪審判所長が官用車で大阪審判所本所に移動。
・大阪審判所所長室で次席審判官・各部長審判官に挨拶し、本所の概要説明を受ける。
・チェックイン後に、管理課長が意見交換会(という宴会)会場に誘導し、部長審判官・管理課長以上の幹部と会食。

3.2日目の日程

<想定されるスケジュール>
・管理課長が官用車でホテルに出迎え大阪審判所に移動。
大阪国税局長・総務部長に挨拶
・大阪審判所所長室で大阪審判所長と2名のみで会談。
・大阪審判所長と別れ、官用車で管理課長と大阪審判所京都支所近くの昼食会場に移動。
・昼食会場には京都支所長と総括審判官が待ち構え5名で会食。
・会食後、京都支所に移動し、京都支所長室で支所の概況説明を受ける。
・京都支所から京都家裁に官用車で移動。
京都家裁所長に挨拶後、京都駅に移動し、新幹線で帰京。

本部所長も大阪審判所長も裁判官出身(現職の身分は検事)ということで、近隣に大阪審判所長を経験された裁判官がおられると、そちらの挨拶が組み込まれることが想定されます。
これら日程が5分刻みで決まっており、管理課では綿密な事前打ち合わせが行われ、接遇がなされます。
これほどではないにせよ、本部次長・本部部長審判官・本部管理室長・本部法曹審判官(検察官)などもそれぞれ別々に視察に来るものですから、受け入れる管理課も支所も大変なのです。
札幌審判所・沖縄事務所に視察するときは、週末若しくは週初めにするとか・・・・は定かではありませんが、これは、監査法人が北海道や沖縄の支店・子会社に主張するときの行動パターンに似ているかもしれません。
私は、民間出身の国税審判官として、このややもすると形式的な事務視察にこれだけ内部のエネルギーを掛けることを不思議に思いながら見ていたものでした。

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