【0346】民間出身国税審判官の或る日の日記(その103)

1.平成27年〇月〇日

今まででもっとも憂懲な誕生日かもしれない。
最終合議も「あとは審理部で預かる。」という話になっているとはいえ緊張する。
一番のリスクは、・・・かどうかだ。
副審判官はD事件関係で昨日行けなかった原処分庁に行くようだが、追加の資料の確認だろうか。
B審査官が月曜の休暇申請をしたが、主任審判官に、「大変やね。早く体調を治して。」と言われる。
A審査官が、A事件の起案準備をしているが、弁護士出身審判官が5時までということもあり、回ってきたら自分は早々と処理する。
ということで回ってきて、弁護士出身審判官も、「・・・。」ということで決裁してもらい、主任審判官にも回付される。
管理課の主任がA審査官と話しているが、課題提案関係のようだ。
去年の課題提案で、A審査官の肝入りの方が採用されず、そうでもない方が採用された経緯を聞いたが、支部によって使いこなせていない(それが全国標準になっている)のが採用されなかった原因であるとの話を聞いた。
審理部の副審判官が、1部門のF事件関係で1部門の弁護士出身審判官、1部門の庶務担当副審判官と議論しているが、珍しく1部門の庶務担当副審判官が発言している。
トイレで用を足していたら、審理部の総括審判官が、わざわざ「おはようございます。」とだけ言ってきたが、今日の合議のメンバーでもないはずだし、なぜ?

2.法規審査との打ち合わせ

11時から最終合議だったが第3合議室しか取れず、おっさん8人が狭い部屋に集まった。
数分で概要を説明した後、裁判官出身審判官が、「・・・法令解釈にはないのでは?」と聞かれた。
審理部審査官に言われて法令解釈を迫加したのであるが、最後に審理部審査官が「自分が入れてくれと言いました。蛇足でした。」と言われる。
それ以外は、審理部審査官が「この内容で議決していただいて、経緯の記述その他についてはこちらで再検討させていただきます。」というコメントがあった。
最後に、前任の担当審判官が「・・・。」というコメントだけあって、そのまま15分で終了となる。
A審査官から、上記の修正内容を反映した「議決書」をもらい最終チェックするが、・・・ところだけ指摘して了とする。
ほっと一息であるが、公務員というのは予定調和がこんなに尊重される組織なんだなと改めて思う。

3.請求人面談

午後からB事件の面談であるが、請求人から・・・が届くが、なぜこのタイミングなのか?
A審査官が、「まだ第4合議室が空かないんですよね~あ!取れてなかった!第3合議室しかない。」と言いだし、一斉に場所設営と弁護士出身審判官の準備の変更(書類の縮小化)をしていた。
自分の・・・もタイトルを削って印刷した。
E事件について、面談のお知らせの決裁を回すとともに、B審査官にサブの調査官の面談日程調整をしてもらう。
副審判官が、予防接種のお金のために大きなお金を崩そうとB審査官にお願いしたが、B審査官は今日の裁判所の会のために1,000円札を持っていたのであり、しかも不足気味なので自分が両替に応じる。
面談は14時に開始されたが、冒頭・・・ということで、弁護士出身審判官がそれを許した上で面談に入る。
請求人は特に代理人に頼ることなく素に回答していた。
弁護士出身審判官の質問は・・・があり、・・・と思っていたがそうでもなかった。
A審査官の記録が難航していたのか、意味のつながらない箇所、誤字などがあり、3回ほど訂正が入って、16時半過ぎにやっと終了するが、「・・・」「・・・」の答述までは取れなかった。
終了後、17時までにA事件の議決書の署名をしてもらったが、自分としては初めて筆頭に署名して感慨深かった。
主任審判官が来週は税大の研修なので、E事件やC事件など決裁やB事件の録取書押印が入り乱れている。
主任審判官は和光かと思ったら枚方らしい・・・なんだ。
主任審判官が居る間にと思い、来週木曜日の休暇申請をするが、部長審判官は午後休暇なので、最終決裁は来週となる。
任期付審判官募集の官庁訪問対応については、弁護士出身審判官とともに7日からの週に入りそうと総括審判官から連絡が入るが、14からの週にはならなさそうである。
週末ということもあるが、解放感が半端ない。

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