【0333】民間出身国税審判官の或る日の日記(その90)

1.平成27年〇月〇日

今日は自分の出身事務所出身税理士の会だが、諸に利害関係者との会食に該当してしまうため欠席で出しているものの、会長先生の卒寿の日でもあるので、午前着で祝電を送った。
B審査官は、今日の予防接種後は直帰できると思っていたらしいが、違って少しがっかりしている。
月曜会の訓示は、「今年も事実上あと1か月であり、今月中にできることはできるだけ前倒しするように。」「今週は次長面談があるが、おもに事件処理の取り組みについて聞かれるようなので、それに対応できるように。」の2点であった。
総括審判官からは、年末年始の予定と、次長面談において、支部内・部内の共通認識の確認(進行管理表によって管理していること、2部では4か月時点の議決書を作成して進行管理に供していることなど)があった。
制度改正関係(パンフ・Q&A関係)の意見聴取の回覧をさせてもらうことを弁護士出身審判官が月曜会で言ったところ、部長が「取りまとめから本部に送るまでに、所長・次席レクなどを考えているのかな?」と疑問を呈していたが、管理課長経験者でなくても、ただ取りまとめて送るわけにはいかないと思うのはその通りだろう。
事件関係では、今週は部長のコメントが多く、1部門のI事件については、「E事件と併せて進捗状況について所長・次席に説明する機会を設けた方が良いのでは?」、2部門のG事件については、「請求人による準備書面を事前に貰うことはできないのか?」などの話があり、1部門の弁護士出身審判官と(2部門の)弁護士出身審判官がそれぞれ反対のコメントをしていた。
A事件では、先週金曜日の審理部のA副審判官からの相談内容を言ったところ、総括審判官から「最終合議の事実上省略も検討してみては?」との話があった。
ただ、終了後A審査官に打診してみると、「省略した方が厄介なこと(なぜやらないのかについてのネゴなど)もあり、今のところは開催方向で良いのでは?」と言われる。

2.法規審査と合議体の意見相違

11時に審理部メンバーがやってきて、また、1部門の弁護士出身審判官と対決していて、法規審査担当審判官が、「(1部門の弁護士出身審判官が参考にしようとしている)判決事例は・・・という理由であまり当てにならない。」みたいなことを言っていたが、そんなことを言ってしまうと使える判例はかなり限られてしまう。
弁護士出身審判官からの制度改正関係の回覧は、昼休み前から読み始め、自席でパンを食べた後に再開して昼休み中に読み終え、誤植などだけ指摘して、副審判官に渡す。
B事件の面談が入るが、倫理法研修とかぶるので、そちらを動かしてもらう。
B審査官が、「審査官当番で朝に出るときにもう暗い。」と嘆き、A審査官も「支所の時はそうだった。」と応じ、そんなに早く来る必要はないのにね、と慰めあっている。
総括審判官と1部門の副審判官が早いので、それに合わせて審査官も早く来ることになるのだろう。
昼休み終了直後に、1部門の副審判官が、「原処分庁から電話があって、『(B事件の担当審判官の)弁護士出身審判官ってどんな人?』と聞かれたので、『声の大きい弁護士』と言っておいた。」と弁護士出身審判官に言いに来ていた。
D事件の意見書が期限よりも早めに到着したが、「・・・」という請求人を逆なでしかねない内容であり、副審判官が、「・・・」と怒っている。
これを請求人に送っても反論が終息しそうにはなく、もう1往復しそうな雲行きである。

3.争点の確認表の法規審査チェック

今度は、審理部のB副審判官が1部門の弁護士出身審判官と1部門の副審判官を訪ねて打ち合わせをしている。
B審査官が、面談のお知らせを送った旨の案内をI事件の代理人に連絡したところ、代理人から、「・・・してその結果により反論したいと思っているが、・・・日には間に合わないので当日新たに用意する書面はない。」と言われたらしい。
どうやら・・・と理解しているようだ。
会計長から土曜日のハイキングのしおりが副審判官に手渡され、参加者に配付されるが、所長、次席以下、かなり参加する予定で職員だけで38名もいる・・・家族を含めたら52名らしい。
家族を挨拶させないといけない人が多いな~。
でも問題は天候で中止の可能性もある。
A事件について今日のうちに争点の確認表のGoサインが来なかったが、A審査官から「主張のみならず議決書案ごと渡しており、主張のみならず認定事実や判断まで法規審査担当審判官が見てくれていたら、Goサインの時点で審理部の手直しがほぼ終わっている状態になりむしろ好都合である。」と言われる。
A審査官から「請求人の・・・をまだ取っていなかった!」と言われるが、議決まで3週間あるので、それまでに対応してもらうとして、「・・・をどうする?」ということについては、原処分庁がすぐ出せないということで、それも近いうちに収集しないといけない。
午後から、原処分担当者に対する・・・の内容を考えるが、18時を過ぎるので強制終了する。
帰りに審理部F審査官とエレベータホールで会ったときに進捗を聞いたら、先ほどのA審査官の見立てとおり、議決書案全体を法規審査担当審判官が見ているようだ。

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