【0319】民間出身国税審判官の或る日の日記(その76)

1.平成27年〇月〇日

出勤簿を押そうとすると、昨日のところに付箋がしてあったが、特に不問のようだ。
7:44に管理係長からメールで、「新しいPCのキーボードカバーの調達は11月中句なので、それまで、飲み物による水没に注意を。」というメールが来ていたが、自分としてはメールの送信時刻が気になり。管理係はやはり忙しいのだろうと思う。
午前は、前半はB事件の昨日の打ち合わせコメントを合議資料に反映させる。
関係者に渡すもみんな他の事件に関心があるようだ。
後半は、午後のA事件の審理部との打ち合わせの手控えを作る。
審理部はA事件の前任の担当審判官である〇審判官とC審査官が出席するようだ・・・〇さんかあ・・・気が重い。
肝になるのは、・・・ということになると思う。
部長は、今日は東京支部の視察であり、総括審判官と主任審判官と1部門の副審判官の3人で昼食に行っている。
B審査官の裁判所書記官当時の話として、「・・・関係の事件で何か起こったときのために法廷に待機したこと」や、「遺族は遺影を持っていけるが、その場合には傍聴席3列目以降でかつA4サイズ以下にしないといけなくて、かつそれを高々と掲げたら『お気持ちはわかりますがご遠慮ください。』と言いに行く。」などの話をA審査官にしていた。
1部門の弁護士出身審判官と副審判官、審理部の副審判官が、昼休み終了間際に、C事件の打ち合わせから帰ってきた。
金曜日恒例の進行管理表の配付があったが、A事件の争点確認表の送付が1週間後ろ倒しになっている。
打ち合わせ直前に、A審査官作の検討状況のシートをもらい、それに沿って説明を始めるが、途中でA審査官に話を割って入ってもらう。
審理部の税目別審判官は、「自分が担当審判官だったときの・・・」と冗長に話しはじめてどうしようかな~と思ったが。
最終的に合議体方針を理解してもらう。
ただ、「・・・」みたいな煮え切らない書きぶりではダメ(特に次席審判官が了解しない)で、議決書案の表現としては留意する必要があると言われる。

2.原処分庁担当者への連絡

審理部との打ち合わせから帰ってきて15時となり、体操をしていると1部門から声がかかるので何かと思ったら、A審査官とともに半袖であることを弄われた。
「今後の事件検討会でせいぜい冷汗をかくのでそこまでは半袖が続く」と言って笑わせる。
副審判官が、B事件につき、「・・・」と聞いてきたが、もはや・・・の力をおいて他にはないのかもしれないと思った。
総括審判官が、主任審判官に進行管理表についてコメントを言っていて、A事件のことも言われているのかな~と思っていると、副審判官がD事件の件で呼ばれて何か手直しするように言われていた。
弁護士出身審判官から、E事件の合議資料にっいて、2点ほど追加でコメントを貰う。
裁判所書記官出身のB審査官が、職員録を見ながら「税務署の1統官ってどこに載っている人ですか?どの程度えらい人ですか?」とA審査官と副審判官に聞いているが、原処分調査の経験はまだF事件しかないようだ。
副審判官は「審判所から電話するんだから(審判所の方が立場は上なのだから)1統官に直接電話して十分」とB審査官に言っていたが御意である。

3.求釈明について

個人番号カードの通知が届いたら本カードへの申請をしてそれを身分証として使え、という旨のメールが来たが、以前言っていた国家公務員は実質強制というものだろう。
B審査官に原処分庁に電話してもらい、原処分庁調査の日程調整や96条証拠追加提出依頼などをしてもらう。
2部の年間行事予定表を見ると、本部次長面談は・・・の10:20に、予防講話は・・・13:30~15:00になっていたが、国税局長講話が聴けないのは残念。
主任審判官に対する面談が「16:43~」ってどういうこと?・・・そんな細かい?
G事件で、原処分庁から、資料の提出については口頭ではなく書面による依頼をしてほしい旨の要請を受け、それを・・・に副審判官、B審査官で持って行っていた。
G事件で、「請求人は『争える』が原処分庁は『争えない』とそれぞれ主張している場合にどう判断するか?」という話を主任審判官、副審判官、A審査官、B審査官がしている。
これまでは請求人の権利救済という観点から「・・・についても主張しますか?」という求釈明をしていたのが、国税不服申立制度の改正による対審性の向上により、今後は原処分庁に対してもそういったことをしないといけないのかなということを話していた。
A審査官が、「そうか、・・・日は終日研修なんだ(作業や打ち合わせができない)。」と独り言を言っていたが、もしかして今気がついたのだろうか?

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