【0316】民間出身国税審判官の或る日の日記(その73)

1.平成27年〇月〇日

月曜会が午後からとなったので、朝にバタバタしないだろうということで通常通り出勤。
向こうはそれなりの服装だろうが、さすがに担当審判官が半袖というのも何なので、ロッカーに入っている上着を着ることにする。
弁護士出身審判官が出動している様子がないと思ったら9時前に出勤。
主任審判官がネクタイをし始めたが、自分と弁護士出身審判官はノーネクタイで上着だけ着れば良いということになる。
10時前に〇人やってきた。
窓口の代理人が概要を述べ、続いて、別の代理人が「・・・」、請求人が「・・・」、代理人代表が「・・・」という旨をそれぞれ陳述した。
ただし、弁護士以外は印鑑を持っておらず、栂印を押してもらった。
最後に代理人代表から「・・・?」と聞かれ、弁護士出身審判官が対応してくれたものの、自分としては「・・・」と言いたかった。
結局2時間の予定が1時間強で終了したが、特に目新しい主張もないようで、・・・とも思った。
ただ、スムーズに進んでよかった。
部長に報告しようとしたら不在だった。
昼食後、部長の方から2部門のシマに来て恐縮しながら報告する。

2.面談を終えて

B事件の当初合議が13:15からあるが、自分とA審査官は関係なく自席に居る。
現職職員死亡による育英募金の募集回覧があるが、子供さん3人(もっとも小さい子で7歳)はかわいそうに思う。
A審査官によると、昔はもっと集まったそうであるが、全体的に関係が疎遠になってきているのか、給料水準が以前より下がっているのか。
主任審判官、副審判官、A審査官が2,000円募金しようとしているのを見た裁判所書記官出身のB審査官が、「私も・・・」と言いだしたが、「縁もゆかりもないのにそんなのする必要ない。」とみんなに止められる。
14:45頃に当初合議が終わり、15時から月曜会をする。
総括審判官連絡会報告事項は「課題提案」と「予防講話」、そして、先ほど総括審判官からメールで来た事務フローに関する意見聴取依頼である。
課題提案の時に。部長が「(いつも積極的に提案してくれる)A審査官はネタの出し惜しみしているのではないか?」と冗談で言っていた。
予防講話は15分間局長講話があるらしい・・・聞いてみたい。
本所の日程表をみると。1部の弁護士出身審判官が札幌の弁護士会の研修会と札幌支部の研修会に出る(講話する?)らしいじゃないか・・・北海道に行きたいな~。
来週火曜日の税理士会4支部の研修会は、次席、1部長、2部長、京都支所長が派遣されるらしい。
事件の進捗については、A事件の報告のときに、総括審判官が「・・・」と念押しされる。
結局40分くらいで終了したが、その後の3役打ち合わせが16:30くらいまで続く。

3.意見聴取依頼

明日の裁判官出身審判官ほか3名の懇親会の場所の回覧が回ってくるが、庁舎から徒歩圏内らしい。
マルビルでという話があったと思うが、管理課の人も居て移動が難しいからだそうだ。
会費4,000円をB審査官に支払う。
弁護士出身審判官が何やら交通事故事件関係の電話をしている。
C事件の当初合議日程が〇日のB事件の当初合議後ということになった。
A審査官からA事件の議決書案で初めてといってよいくらい相談を受け、「・・・のネタってなんでしたっけ?」と聞かれる。
「・・・」「・・・」「・・・」「・・・」「・・・」くらいしかなく、A審査官としてはもっとネタがあったと思っていたようであるが、案外と書けないということである・・・ん~もっと早く言ってくれたらよかったのに~。
合議体、弁護士出身審判官、B審査官にD事件の当初合議資料の1stを配るが、あまり直してほしくないというのが正直なところだ。
事務フローに関する意見聴取依頼については、「進行管理の充実」「調査一審理のレベルアップ」についての意見、提案についてのコメントが求められているが、「背景:不服申立制度改正の環境変化を踏まえ、ゼロベースで従来のビジネスモデルを総点検」とあり、審判所で「ビジネスモデル」なんていう言葉にお目に係るとは思ってもみなかった。
また、大阪支部としての方向性としては、「裁判所出身所長の知見を最大限生かす」「進行管理を充実し、調査審理をレベルアップ」「その結果、適正、迅速な事件処理を実現」と書いてあるが、これは、①所長や次席が事件の進行管理を的確に行う(関わっていく)必要があると所長会議において指摘された、②検討不足で記載内容に問題のある議決書が議決説明会に提出された(次席)、③制度改正を見据え、事務手続を見直す必要がある、との問題提起が契機となっているらしい。
ただ、それだけではなく、「本部次長、本部管理室長の事務視察に向け、制度改正に取り組む支部の姿勢をアピールするための資料としたい。」というのが何だかいやらしい。
B事件の反論書が今日来たが、前回の面談で弁護士出身審判官が・・・と整理した内容がまた書いてあり、そのまま原処分庁に送ると泥仕合になることが予想されるのでどうするか?ということを副審判官とB審査官が相談している。

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